GALLERYトリミング写真館

小さな命と向き合う

私のモットーは自分に対しても、家族に対しても、動物に対しても変わらず「生きている内に全ての愛情を」です。

私は今、やりたい仕事を自由にして生きています。

なりたかった仕事に就き、仕事を愛している。

とても単純な事ですが、私はこの仕事に就くまでに3回大きな壁にぶつかりました。

 

一度目は小学生の時。

私は生まれた瞬間からのアレルギー体質で、ずっとアトピー性皮膚炎の治療も行ってきました。

通常の治療では中々改善せず、学校を早退して総合病院にかかっていた程です。

その頃から動物を触ると皮膚炎が悪化していましたが、それをごく普通の事だと思っていました。

自分の将来の夢が「獣医師」であると確信した頃、主治医に「動物業界は絶対にNG」だと言われました。

命に関わるアレルギー反応が起こる可能性を説明され、夢を変更する様に言われた記憶があります。

めちゃくちゃ泣きました。

本当に心から目指したいと思えた夢だったのに・・・と涙が止まらなかった自分を覚えています。

 

二度目は高校生の時。

これは純粋に頭脳の問題(笑)

私、これでも結構成績優秀で通ってきたんです~

成績表はALL5。

でも、自分で自分の頭の悪さには気付いていました。

数学が全くできない=理系コースから外されました。

古典等、獣医師に必要でない科目の成績は模試をしても良い順位を取れましたが・・・

肝心な数学は本当に最低ランク(笑)

ずっと1つの夢しか見ていなかったので、人生で初めて道に迷いました。

 

三度目は開業してから1週間後。

開業の準備をしている時から、ずっと風邪が治らず・・・・

打ち合わせで建設途中の病院に入ると咳が悪化する・・を繰り返していました。

週一で病院に行っていましたが「風邪」と診断。

ついには、息ができない事が多くなり・・夜も立っているか座っていないと呼吸ができませんでした。

(2週間位この状態が続いて・・・遂に危機を感じ転院しました。)

それでも、2人だけの病院。

休める訳も無く、できる範囲で仕事。

そして、動けば呼吸困難。

幸いにもヒマヒマだったので(笑) そこだけは救いでした♥

 

初めて行った呼吸器内科で「仕事を辞めなさい」と言われました。

もー号泣(笑)

「え??一週間前に開業したばかりなんだけど??」

「院長だけ残して辞められない。」

「私の生き甲斐が、また自分の体質で失われようとしている・・・・」

咳のし過ぎで、体重が一気に4㎏落ちました。

(今はそこから何㌔増えた事やら・・・・笑)

その現実を見て、もしかしたら無理なのかな??と弱気な自分もいました。

 

何回行っても「仕事は辞めなさい」派の先生とは5年前にお別れをして、今は「仕事ができる様に管理する」派の

先生と共に「徹底した管理」を目指して生きています。

きっと、自分の寿命は縮めていると思います。

いつか呼吸困難で死ぬんだろうな~とも思っています。

(動物に咬まれると、アナフィラキシー症状が出るので・・・それも含めて覚悟済。)

それでも、何度考え直しても、私はこの仕事が好き。

他の道は考えられません。

だからこそ、自分がいつか引退しなければならないその日までに自分が関わらせて頂いた患者様・オーナー様に

尽くしたいと思っています。

 

誰にでも訪れる「最期の日」。

私はオーナー様が求めている手助けをできているだろうか?

私は患者様が求めている事を、オーナー様にお伝えできているだろうか?

とてもデリケートな問題だからこそ、簡単には踏み入れられないです。

 

受付で、毎日様々な患者様とオーナー様の様子を感じています。

直接見なくても、親しくして頂いているオーナー様の雰囲気は空気を通じて感じます。

受付の中で「どの様にお話しようか・・」「何を求めていらっしゃるのか・・」ずっと考えています。

私はわんこが大好きで、特にトリミング等もお任せ頂いている患者様ともなると我が子の様に思ってしまう性格です。

(深入りしすぎだとも言われます・・・)

最期を考えただけで泣けてしまいます。

長年動物医療に携わっていると、最期の時をほぼ正確に感じてしまいます・・・凄く嫌・・・・。

だからこそ、どうすれば良いのか悩みます。

我が子と自分だったら、答えは真っ直ぐ一つだけ。

でも、オーナー様と私は違う人間。

求められている事と現実。

 

絶対に悔いのないわんこの人生を送らせてあげたい。

その子らしく、笑って過ごせる日が1日でも多くあって欲しい。

私がトリミングで関わってきた子であれば、その子らしさも共有できているはず。

オーナー様とも共有できる位、きっちりと毎回わんこと向き合いたい、向き合っていると思っています。

 

大好きな子とのお別れは、私も自分の子が亡くなった時の様に悲しいです。

スタッフ達が呆れて笑っちゃう位、トリミングの度に「大好き♥」「可愛い♥」を繰り返し伝えてしまう癖がある私。

いつか大切な子が天使になるその日、私は本当に悔い無く送り出せるのか・・・

そこまでの日々で、オーナー様と息を合わせ、心を合わせ共に歩めるのか・・そんな自分であれるのか・・

そうなりたいからこそ、沢山失敗もしますが沢山学んでいきたいと思っています。

 

私と仲良くして下さっているオーナー様。

私なんか・・・ではありますが、もしこんな私でもいつかのその日にお力になれそうであれば、

どんな時でも、時間を作ります!!

(もしかしたら、診察が終わった遅い時間かもしれませんが・・・

お声かけ下さい☻

何度でもお声掛け下さい☻

きっとできる事はちっぽけで、私が先に泣いてしまうと思いますが・・・

そんな役立たずな奴でも宜しければ、一緒にお話させて下さい<(_ _)>

私は獣医師ではないので、何かご提案をすることはできません。

でも、誰よりもわんこを愛している自信だけはあります。

 

いつか自分の身体が仕事から離れなくてはいけなくなるその日まで。

全力で小さな愛しい命と向き合って生きていきたいと思っています。


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